退職を伝えた後が気まずい|耐えなくていい気まずさの見分け方

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「お世話になりました。◯月末で退職します」

言えた。ずっと言えなかった一言を、やっと言えた。なのに、その日の午後から空気が変わった。雑談の輪に入りにくい。上司の当たりが少し強い。あと1か月、この中にいるのか——。

退職を伝えた後の気まずさは、伝える前の緊張とは種類が違います。もう戻れない場所に、まだ毎日通わなければならない。この記事では、その期間をどう扱うかを整理します。

先に大事なことを言います。気まずさには、耐えていいものと、耐えなくていいものがあります。ここを一緒くたにして「淡々と過ごそう」で済ませると、耐えなくていいものまで我慢することになります。

気まずさは3種類ある。分けて考える

まず、いま感じている気まずさがどれかを見分けてください。対処法がまったく違います。

① 同僚との距離ができる(自然に起きる/放っておいていい)
今まで同じ方向を向いていた人が、急に違う方向を向いた。それだけのことです。悪意ではありません。人は、いなくなる人との会話に力を入れにくい。これは仕組みの問題で、あなたの人格とは関係ありません。

② 上司の当てつけ・嫌がらせ(耐えなくていい)
明らかに態度が変わる。仕事を回さない、あるいは無理な量を回す。他の社員の前で嫌味を言う。これは①とは別物です。退職を申し出たことへの報復にあたる行為で、我慢するものではありません。

③ 自分の中の罪悪感(時間が解決する)
迷惑をかけている気がする。裏切った気がする。これは①を自分のせいだと解釈した結果起きるもので、実際には誰もそこまで考えていないことがほとんどです。

競合する記事の多くは、この3つをまとめて「気にしすぎ」「淡々と過ごそう」と書きます。①と③はそれで正解です。でも②は違います。

②の当てつけは、記録を取る

上司の態度が明らかに変わった場合、やることは「耐える」ではなく「残す」です。

具体的には、日付・何を言われたか・誰がいたかを、その日のうちにスマホのメモに書いておきます。1行で構いません。

8/24 朝礼後、◯◯部長に他の社員の前で「無責任」と言われた。△△さんが同席

この程度で十分です。なぜ記録するのか。理由は3つあります。

離職票や退職金でもめたときの材料になるからです。態度が悪化する職場は、最後の事務手続きでも雑になりがちです。

あなたの認識が正しいことの裏付けになるからです。毎日言われていると「自分が悪いのかも」と思い始めます。記録は、そうではないと後から確認する手段になります。

耐える以外の選択肢が持てるからです。度を越えている場合、労働基準監督署や労働局の相談窓口に持ち込めます。記録がないと相談は始まりません。

引き止めのつもりで威圧してくるケースについてはしつこい引き止めは違法?に、どこからが問題になるかをまとめています。

会話を減らす仕組みを作る

①の気まずさは放っておいていいのですが、毎日8時間その中にいるのは単純にしんどいです。心の持ちようではなく、仕組みで減らします。

引き継ぎ書を早めに完成させる。これが一番効きます。口頭で毎回説明していると、そのたびに気まずい時間が生まれます。文書にして渡してしまえば、「あれ書いてあります」で終わります。しかも「ちゃんと引き継いだ」という事実が残るので、②への予防にもなります。

連絡をメール・チャットに寄せる。口頭で聞きに行く回数が減ります。記録も残ります。

送別会は断っていい。「気持ちだけありがたく受け取ります」で十分です。参加したくない場に出て消耗する必要はありません。挨拶回りも、最終出社日にまとめて短く済ませて構いません。

気まずい期間の長さは、自分で決められる

ここが見落とされがちな点です。最終出社日と退職日は、同じでなくていい。

残っている有給休暇を使えば、退職日はそのままに、最終出社日だけを前に動かせます。有給が15日残っていれば、最終出社日は退職日の約3週間前になります。気まずい期間が1か月ではなく1週間になるということです。

有給休暇をいつ取るかを決めるのは労働者で、会社には「別の日にずらしてほしい」と言う権利しかありません。ただし退職後にずらすことはできないため、退職前の有給消化を会社が実質的に拒否することはできません。

残日数からの逆算のしかたと、会社が渋ったときの進め方は退職代行で有給消化する方法に詳しくまとめました。退職代行を使わない人にも、逆算の考え方はそのまま使えます。

それでも明日、行きたくないなら

ここまでの方法は、まだ出社できる人向けです。

朝、起きられない。会社の最寄り駅で足が止まる。そこまで来ているなら、気まずさの問題ではなく、体が限界を伝えています。

出社せずに退職まで持っていく方法は出社拒否のまま辞めたいに整理しました。有給や欠勤を使って最終出社日を今日にしてしまう形です。

なお、有給消化や退職日の調整を会社が突っぱねてくる場合、その交渉ができるのは労働組合か弁護士が運営する退職代行だけです。民間業者は「伝える」ことしかできず、交渉すると違法になります。この違いは退職代行おすすめ|失敗しない選び方は「運営元」で決まるにまとめています。

まとめ

  • 同僚との距離(①)と自分の罪悪感(③)は、放っておいていい。時間が解決する
  • 上司の当てつけ(②)は別物。耐えるのではなく、日付つきで記録を残す
  • 引き継ぎ書を早く出し、連絡をテキストに寄せると、会話そのものが減る
  • 有給を使えば最終出社日は前倒しできる。気まずい期間の長さは自分で決められる

退職を伝えた後の空気は、あなたが悪いから重いのではありません。あなたが先に進むと決めたから、周りとの向きが変わっただけです。

その期間を短くする方法は、ちゃんとあります。

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